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内容は発行した時点での内容です
 

下村尊則さんインタビュー


ターミナルインタビュー

個性の影には経験と努力
劇団四季 下村尊則さん

 
 
 
『スルース(探偵)』
ミロ・ティンドル役

転載・複製厳禁

プロフィール

★下村尊則(しもむらたかのり)・・・
1月19日生まれ。
青森県出身。
1984年、劇団四季入団。
初舞台は『コーラスライン』 。

主な出演作品
『夢から醒めた夢』 夢の配達人
『キャッツ』 マンゴジェリー
『美女と野獣』 ルミエール
『ユタと不思議な仲間たち』 ヒノデロ
『ジーザス・クライスト=スーパースター』 ヘロデ王
『ドリーミング』 夜の女王など
『スルース』 ミロ・ティンドル
『ライオンキング』 スカー
『ハムレット』 ハムレット
『コンタクト』マイケル・ワイリー
『壁抜け男』 デュティユル

 

 

 

 

記念すべきターミナル第20号に、劇団四季入団20年目の下村尊則さんが登場。

下村さんは、『ライオンキング』のスカー(ライオン役)や、『美女と野獣』のルミエール(ロウソクにされた召使役)など個性的な役柄が多い。
『ドリーミング』では、劇団で初めて男性が女性の役を演じ話題に。幅の広い役柄をこなす陰で密かに稽古を重ねる努力家としても有名だが、その功績が認められ最近は『ハムレット』のハムレット役など台詞劇でも活躍している。歌や踊りのない密度の濃い芝居での演技は、日々の積み重ねが顕著にあらわれる。


ストレートプレイを中心に上演している「自由劇場」で、7月18日より上演される『スルース(探偵)』(公演情報下記参照)に下村さんは出演する。


「この芝居は推理劇ですので、何気なく話している台詞が、後になってすごく重要になったりといろいろ巧妙に伏線が敷かれています。
お客様は犯人が誰かを観ながら考えていますので、そういう意味で推理劇というのは他の芝居にはない面白さがありますね。
どれも緻密で、寄木細工のように無駄のない台詞が散りばめられていて、台詞の掛け合いで物語が進んでいくので、会話の上での火花が散るセッションのような感じがたまらなく面白いですね。
イタリア系青年ミロという役柄は人種などの問題も背景にある役ですので、そういうことを意識しながら演じたいです。
今回は臨場感を感じられる空間の自由劇場での上演ですから、お客様のゴクッと唾を飲み込む反応がダイレクトに伝わってくるのではないかと楽しみにしています。
これこそ自由劇場でやるべき作品ですよね。ぜひ夏に爽快なこの推理傑作をご覧下さい」。


下村さんは小学生の頃ブラスバンドに所属しデンマークで行われた「世界青少年音楽祭」に参加したり、バトントワラーとして全米チャンピオンになるなど経歴も異色で多才。


劇団四季に入ってからも個人的に日本舞踊を習うなど勉強熱心だ。
日舞に興味を持ったきっかけを尋ねると、「『ユタと不思議な仲間たち』でヒノデロという女形の役を初めてさせていただいたときに、足袋を履いたらなんか馴染むなと思ったのですよ。
和菓子屋をやっているうちのおばあちゃんが、いつも着物を着ているので自分も着たいとせがんでいたらしいのですが、その後バトントワラーなど洋風の世界に入ったのでそのことは封印していました。
この役で着物風の格好をしてみてこの感覚は何だろうと、ひらめくものがあったのです。
それが日舞を習うきっかけですね。
初めてヒノデロを演じた時は、たもとのさばき方など全然知らずにやっていましたが、習ってからは所作もスムーズになってきました」。
女形は首筋のラインがきれいに出ないと・・・ということで、この間も7キロ減量しとたか。


日舞を習うと同時に歌舞伎などにも興味を持ち、かなりはまって観ていたとも。
「最初にきっかけとなったのは、市川猿之助さんの『義経千本桜・四ノ切』です。
最初に観た作品が堅苦しく難しい話だったら違っていたのかもしれませんが、何て面白いのだろうと何度も観に通いました。
最近はなかなか時間が取れないのですが、大好きな坂東玉三郎さんが出ていらっしゃる時や、どうしても見たい場面は観に行きます」。


どなたかインタビューしてみたい方は?と尋ねると
「うーん、やはり玉三郎さん。何度かお会いできそうなチャンスはあったのですが、いざとなると気後れしちゃって。
やっぱり遠くからあこがれ、崇めていたいという気持ちが心の奥底にあるので対面はまだ実現していません。
それから、もうお一方は平幹二郎さん。
この前も青山で偶然お見かけしたのですが、オーラが違いますよね。
いつか四季の舞台でご一緒できる日がくればと思っています」。


次号に続く・・・
(次号は2004年秋号として9月ごろ発行です)  


プレゼントの応募は〆切ました。
たくさんの応募、ありがとうございました。

<<抽選で3名の方に下村尊則さんのサイン入りプログラムをプレゼント>>
プログラムは『スルース(探偵)』 のものになります。

応募方法 ハガキに
住所・氏名・電話番号・年齢、
感想又は取り上げて欲しいこと、
HPを見ての応募ということを記入の上ご応募下さい。
このプレゼントの応募はハガキのみの受付です。
応募先 〒152-8799 目黒郵便局私書箱第41号 ターミナル係
応募〆切  2004年7月25日消印有効。
当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。


<この記事は紙媒体の情報紙ターミナルにも掲載しております>
紙媒体のもの(白黒 B4より一回り大きいサイズ一枚)をご希望の方は下記の要領でお申し込み下さい。在庫がある限り対応いたします。メールアドレスterminal@d7.dion.ne.jp

件名を「ターミナル20号送付申し込み」と記入の上、メールにてお申し込み下さい。
その後、メールに記載した住所に80円切手をお送りいただきます。
その切手でご希望の送付先まで郵送いたします。



下村尊則さんも出演の
『スルース(探偵)』
公演情報



2004年7月18日(日)〜8月19日(木)
自由劇場(浜松町駅近く)

出演予定 
アンドリュー役 広瀬明雄
ミロ役 下村尊則

公演のお問い合わせ・・・
劇団四季東京公演本部03-5776-6730


1970年からロンドンとニューヨークでロングラン公演が行われ、
71年にはトニー賞を受賞したサスペンスドラマ。
劇団四季による初演は73年。
以来たびたび再演されているが、この度いよいよ自由劇場で上演される。
舞台と客席(席数約500席)の距離が非常に近く、
演者と観客が一体となるこの空間で繰り広げられるサスペンス。
緊張感あふれるこの劇場であなたは真実を見抜けますか・・・。