- 2019-3-26
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603 年、聖徳太子は官人の序列を色で表した「冠位十二階」を定めたが、その最高位である「大徳」の色とされたのが「紫」だった。遣隋使の小野妹子も「大徳」だったが、最高位の「紫」は憧れの色となり、万葉集、源氏物語、枕草子などにも数多く 登場する。ひと言で「紫」といっても色味は様々で、すみれ色、 ききょう桔梗色など植物の名がつく紫色も多いが、赤味をを帯びた雅な けしむらさき「京紫」、青味を帯びた粋な「江戸紫」、グレーがかった「滅紫」 などは日本の美意識を感じる和色名である。
古布コラージュ・アーティスト 住川 信子