2009春特大号(No.39)井上ひさし作・蜷川幸雄演出 新作書き下ろし時代劇『ムサシ』上演
新作書き下ろし時代劇『ムサシ』 2005年『天保十二年のシェイクスピア』、2007年『藪原検校』、2008年『道元の冒険』、『表裏源内蛙合戦』でタッグを組んだ、井上ひさし作×蜷川幸雄演出の最新作が、彩の国さいたま芸術劇場大ホールで上演されています。 今回、井上ひさしさんが描くのは剣豪・宮本武蔵。剣の力で世の中に出ようとした剣豪の人生を、吉川英治著「宮本武蔵」を基に、新たな視点で描きます。 出演は、藤原竜也(宮本武蔵役)・小栗旬(佐々木小次郎役)・鈴木杏・辻 萬長・吉田鋼太郎・白石加代子ほか豪華なキャストが揃いました。 1月8日の製作発表時には、まだ台本が仕上がっていなかったということもあり、演出の蜷川幸雄さんも、出演者も佐々木小次郎が巌流島で宮本武蔵を待っているような心境だと語りました。 脚本を手掛ける井上ひさしさんは、「宮本武蔵の本は子供の頃から何度も読みました。人を殺しながら人格を作っていくのはどこかおかしいと思います。 人を殺してまで成長していくというのは、どういうことなのか、そこをどう描くかが主眼になると思います。この題材は20年前に一度ブロードウェイで上演するという話がありましたが、幻の公演となりました。 今回、20年間の思いを込めて、遺言というとオーバーですが、お客様にこの仕事をやってよかった、もう少し君はこの仕事をしなさいと言われるような台本を書かないといけないと思い、非常にプレッシャーを感じています」と語りました。 目次に戻る |