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2008夏特大号(No.36)

 

10年ぶりの新作が登場!『新・水滸伝』

 
 
新・水滸伝

新・水滸伝★日程:8月18日(月)〜31日(日)
★会場:ル テアトル銀座 by PARCO
★出演:市川右近、市川猿弥、市川春猿、市川弘太郎、市川笑三郎、市川笑也 ほか
★チケット:S席10,000円、A席8,000円、ボックス席(2名様)20,000円
★お問い合わせ:パルコ劇場 03-3477-5858
※ 出演を予定していた市川段治郎は、慢性的な膝の炎症により休演

〈結成から20年、10年ぶりの新作が登場!〉

 市川猿之助門下の歌舞伎俳優で結成された二十一世紀歌舞伎組の新作 『新・水滸伝』がこの夏、ル テアトル銀座 by PARCOで上演されます。1998年に上演された 『龍神伝』以来、二十一世紀歌舞伎組としては10年ぶりとなる新作書下ろし作品の上演となります。 結成から20年の月日が経とうとしている今、演出・美術原案:市川猿之助、 脚本・演出:横内謙介、音楽:加藤和彦ほか、スーパー歌舞伎でもお馴染みの 豪華スタッフが名を連ね、新作上演の準備が着々と進められています。 開幕に先駆け6月2日、同劇場で製作発表が行われました。脚本・演出の横内謙介さん ほか豪華俳優陣が出席し、演出・美術原案の市川猿之助さんからは 「久しぶりのオリジナル作品で、私も現在、横内さんとともに演出プラン作りに 日々楽しみと苦しみを味わっております。壮大なストーリーに歌舞伎の 大胆な発想を取り入れ、エネルギッシュな熱い舞台を展開して行きたいと思います」 というコメントが寄せられました。

〈脚本・演出の横内謙介さんから公演の趣旨説明がありました〉

 昨年、猿之助さんからお手紙をいただき「甦ってまいりました」と書いてありました。 そしてその後来たハガキには、諸葛孔明のイラストに吹き出しが書かれ、 その中に「新作を作るのじゃ」と書かれていました。この文面を見て、 猿之助さんの情熱が再び燃え上がっているのを感じました。 共に創作できる日々が甦ったことに感動し、僕自身も喜びに震えながら作業しています。 猿之助さんがご病気になられ療養に入ってからこの一門で新作は作られていませんでしたが、 この作品が演出家としての猿之助さんの復帰作とも言うべき作品になるということで気合が入っております。 演出補の右近さんと一緒に猿之助さんの手足となって猿之助プロデュース作品として、 猿之助さんが観たいと思う澤瀉屋(おもだかや:屋号)ならではの芝居をみんなで力を 合わせて作り上げたいと思います。
 脚本を書く上で、猿之助さんが昔から温めていた『水滸伝』を題材にやるからには、 ありきたりでは面白くないと思いまして、澤瀉屋には素晴らしい3人の女形がいるので 今回は女が活躍する、『女・水滸伝』にして、女性の英雄を中心に描けたらと思っています。 美しい女剣士・扈三娘(こさんじょう)を笑也さん、ゴットねえちゃんとも言うべき 女傑・顧大嫂(こだいそう)を笑三郎さん、セクシーねえちゃんの孫二娘(そんじじょ)を 春猿さんが演じます。悩める武人、林冲(りんちゅう)は右近さん、 扈三娘に思いを寄せる部類の女好き・王英(おうえい)を猿弥さん、 天性のコソ泥・時遷(じせん)を弘太郎さんという配役です。若手を活躍させる場を作るのも 僕の使命だと考えています。
 今回の作品テーマは、「甦る心」「甦る情熱」というものを盛り込んでいきたいと 思います。水滸伝でおなじみの、林冲というエリートが心ならずも犯罪者となりますが、 色々な人に出会い再び情熱を取り戻すというストーリーにしようと考えています。 「ここで夢は終わらない…現実を知った上で情熱を取り戻していく姿、 きらめく情熱」というものが猿之助さんの「甦る情熱」に通じると…。 タイトなスケジュールではありますが、良い作品を作り上げたいと思います。

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