2007年7月28日〜8月20日明治座で上演
『妻をめとらば −晶子と鉄幹−』
時代の先端を走る“情熱の歌人”与謝野晶子は、
12人の子供を生み育てたお母ちゃんだった というお話。
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舞台は明治42年から大正2年までの5年間。
恋に仕事に家事、育児、何事にも一生懸命、頑張り屋の妻・晶子と、
自称・老いぼれポンコツ歌人、今や専業主婦の真似事をする夫・鉄幹。
かつては「虎の鉄幹」と呼ばれた夫のそんな姿が、晶子は歯がゆくてならない。
だから、二人の日常は犬も食わない夫婦喧嘩の繰り返し。
そんな夫妻をとりまくのは、石川啄木、北原白秋、平野萬里に佐藤春夫、
さらに管野須賀子に平塚雷鳥、いずれも綺羅星のごとく輝く文化人。
その実、本を出したくてもお金がなかったり、嫁姑問題に悩んだり、
命がけの恋をしてみたり、みんな生きてゆくのはいろいろ大変で・・・。
泣いたり、笑ったり、怒ったり・・・愛らしくも面白おかしい
登場人物たちがおりなす物語。たっぷりの愛情と、
ちょっぴりのほろ苦さがつまった極上の人情芝居です。
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後世に名を残す偉人、与謝野晶子役は藤山直美さん、
その旦那である与謝野鉄幹役は香川照之さんが務めます。
昨年、名古屋と大阪で上演され、
今年は東京の明治座で上演されます。
公演に先駆け、囲み取材が行われました。
藤山直美さん(写真右)
この作品に限りませんが、
お客様は、はらわた(心)の中でしゃべっているものを観に来てくださると
思うので、そこを大事に演じたいと思います。
昨年他の劇場で上演した作品ですが、
その時とはキャスティングも数名変わっていますので、
また違った風が入ってきたなという感じです。
台詞は同じでも、話すテンポや受け答えが変わるので、
そういうところを新鮮に感じながら稽古をしています。
先ほど、はらわたを大事にという話がありましたが、
この作品は心情がとてもよく描かれています。
与謝野晶子という役を通して、昔の日本人の生活や感性などを
お見せできたらと思います。
7月28日から明治座で上演しますので是非観にいらしてください。
香川照之さん(写真左)
夫婦は喧嘩をしながらそれを乗り越えて更に仲良くなったり、
支えあったりしていると思うんです。
そういう夫婦の姿が表れている芝居だと思います。
昨年上演された芝居ですが、明治座で再演という形で
また上演させていただけることをとても嬉しく思います。
アットホームな雰囲気で清らかな気持ちになる作品です。
藤山さんとも昨年稽古を含めた3ヶ月間をこの芝居でご一緒させて
いただいて、役や芝居を作り上げていく姿勢がすごいなと思いました。
出演している俳優人も思わずわらってしまうような
パワーをお持ちです(笑)。