- 2016-3-7
- ■ ニュース
初風 緑さんが、自身の母校である実践女子学園中学校高等学校にて
「感性表現手法育成教育プログラム開発のためのワークショップ」の講師を務めました。
実践女子学園中学校高等学校(東京都渋谷区、嶋野恵子校長)では、
「豊かな感性を育むことにより、的確な状況把握能力と認知力を獲得し、
高いコミュニケーション能力を得て、社会の激しい変化の中で主体的に生き抜くための
優れた判断力を持った女性を育成すること」を目的にした「感性表現教育」に
力を入れて取り組んでいます。
これまでも、教科活動、学校行事、生徒会・クラブ活動において実施されてきました。
そしてこのたび、実践女子学園中学校高等学校は、
東京私学教育研究所の研究協力学校に選ばれ、2015年、2016年の2年間において、
体育、音楽、家庭、国語科の教育内容を横断統合した中での表現力育成をめざし、
学園の創立者である下田歌子の著書「女子の修養」を題材とした音楽劇の制作、
上演(2017年2月予定)を最終形とした学習フログラムを進めています。
研究代表者の関登美子教諭は「実践女子学園の創立から120年の伝統を心と身体で感じ、
表現をする大切さ・楽しさ・責任を生徒に教えたい」と述べています。
その研究の一環として、同校出身の元タカラジェンヌ 初風 緑さんが講師を務め、
ワークショップが行なわれました。
パワーポイントで作成した資料をプロジェクターで映しながら
自身の宝塚音楽学校での体験談を語ります。
「宝塚音楽学校では、生徒自身が早朝から長時間かけて掃除を行ないます。
私が当時付けていたノートを取ってあったので、今日は皆さんにもお見せしたいと思います」。
どのように掃除を行なっていたかの解説を交えつつ、
「先輩から教えてもらう動作ひとつひとつに意味があるのです」と語りました。
「先日久しぶりに当時使っていた宝塚音楽学校の校舎を訪れました。
音楽学校当時は毎日毎日同じことの繰り返しだと思っていましたが、
ひたすら磨き続けることは、自分を磨くこと。
校内を綺麗にすることは、自分を輝かせることの第一歩だということを改めて感じました」。
「学校の正門をくぐる時、当たり前だと思わずに感謝の気持ちを持って通ってみてください。
その時何か気持ちの持ち方が変わってくるはずです。制服を着ている時、
全ての行動が見られています。先輩方が築き上げたこの学校がこれからもずっと素敵な学校で
あり続ける為には、一人一人が実践の生徒であるという意識を持つことが大事です」。
「実践女子学園のみなさんも、伝統と信頼を受け継いでいくことが大事です。
そういうことを頭に入れつつ、一人一人の意識を高めていって欲しいと思います。
私もこの2年間をかけて、みなさんと一緒にこれからこの学校がどうあるべきかを考えています」。
実践女子学園の校祖である下田歌子氏が、女性が生きていくうえで大切にしてほしい事柄をまとめ、
女性の道しるべとなるようにと著した本「女子の修養」をテキストに話が進められました。
この本を読んでどんなことを感じたかというアンケートを取り、そのような資料をもとに
今後、このワークショップにて「女子の修養」を題材にした音楽劇が創られます。
実践女子学園概要
本学園は近代女子教育の先駆者である下田歌子の「女性が社会を変え、世界を変える」との信念の下、
1899(明治32)年5月7日に創立されました。
2019(平成31)年に迎える創立120周年に向け、渋谷へのキャンパス移転、
日野キャンパスの大規模改修及び学科の新規開設など、多岐にわたる教学改革を推進しています。
また、社会貢献事業として「下田歌子研究所」を学園内に開設し、学祖の事績を再研究、
発信するとともに、女子学園として男女共同参画社会の実現に向け積極的に行動、
「教育内容のさらなる充実と質の向上」を据え、設置全学校挙げての改革に取り組んでいます。